一緒に、歩いている。No7

一緒に、歩いている。 - - harness

時系列は戻りますが、8月2日 事故の2ヶ月前
 

イベントボランティアの田所さんが、今にして思えば不思議な事と、お話しをしてくれました。
 

その日は、昼から山橋さんと一緒に啓発ボランティアをして、

休憩時間に、ジュエルが死んだ事を伝えると、一言「ショックだ」と言って肩を落としました。

あまりの落胆ぶりに、一瞬、伝えた事を後悔しましたが、最期の様子を話すと安心してくれると思い。

「でもね、杉井さんの腕に抱かれて眠るように死んだそうよ」

「俺の2頭目のウエインも、俺の腕の中で死んだんよ。今も骨壷は大事に置いてある」

「骨壺は、訓練所の慰霊碑に納めるんじゃないの?」

「そんな、さみしい事はできんよ。1頭目のアルクも一緒におるよ」

「え〜 だけど、どうするの?ずっと置いとくの?」

「ほうよ。俺が死んだら一緒に埋葬してもらおうと思うとる」

「あら、人間と動物は一緒にお墓に入れないって聞いたわよ」

「いやだ!絶対にいやだ!」

「なに、子どもみたいに…」

「そんな事言うのは、どこの宗派? 俺は、皆の衆()の、歩道橋()だから関係ない」
 

何の事か反芻すると、やっと意味がわかった。

二人で大笑いした。
 

「でもさぁ それ家の人に頼んでおかなきゃダメよ」

「じゃあ 田所さん覚えといてよ」

「いいけど、私は山橋さんより10歳上だから、順番ではたぶん私の方が先よ」

「俺が、先に死んだらでええわ」

「わかった。その時は約束するね」
 

もう一度、二人で大笑いした。
 

田所さんはお葬式の時、この話を教えてくれました。

すぐに、山橋さんのいとこに伝えました。
 

今、山橋さんのお墓の隣に、アルク、ウエイン、ヴァルデスが入った墓ができ、並んで眠っている。
一緒に歩いていた頃のように、並んでいる。

 

※ ちなみに、田所さんは東京都出身です。

 

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